店舗ブログは、商品やサービス、店舗やスタッフのことを深く知ってもらい、お客様とのつながりを深める素晴らしいツールです。しかしそれだけでなく、ホームページのSEO対策の効果を高めるための重要なツールでもあります。
この記事では、店舗ブログを集客に繋げるための基本的な考え方の説明と、ブログ記事作成のためのステップを解説しています。
店舗ブログを書く2つの目的

ここでいう店舗ブログとは、外部ブログ(例:アメーバブログ、ライブドアブログ等)ではなく、ホームページ内ブログを指しています。ホームページ内のブログのメリットについては以下のページで解説しています。
ホームページ内ブログの運用
店舗ブログを書く目的は大きくかけて2つあります。
ホームページのSEO対策効果のアップ
店舗ブログの記事を増やすことで、ホームページのSEO対策の効果を向上させることができます。
ブログ記事の一つ一つが検索エンジンに登録され、検索結果に表示される可能性があります。例えば以下は私の本業のカーケア専門店でのそれぞれのブログ記事が、検索結果に表示されている例です。
ホームページ内ブログの記事ですので、ブログへのアクセス=ホームページへのアクセスとなります。
【ハリアー ハンドル 補修】での検索結果

【ハリアーのハンドルの表皮の剥がれは補修できますか?】というブログ記事が1位に表示されています。
【ダッシュボード ベタベタ 修理】での検索結果

【レクサスのダッシュボードのベタベタの原因と修理について】というブログ記事が1位に表示されました。
このように、ブログ記事を増やせば増やすほど、それぞれの記事が様々なキーワードでの検索結果に表示されるようになります。そしてブログ記事が入口となり、ユーザーは店舗のホームページを訪れ、必要な情報のページを閲覧することになります。これがSEO対策効果の一つです。そしてブログ記事を増やすことによって、ホームページ全体もSEO対策効果が高まります。
商品やサービス、店舗のことを深く知ってもらう
また、店舗ブログを通じて、ユーザーに商品やサービス、そして店舗の特色やスタッフの想いなどを深く知ってもらうことができます。ホームページの中だけでは伝えきれない詳細な情報や、店舗の特色を紹介するのにもブログ記事は適しています。ユーザーはブログ記事を通じて、より詳細な情報や店舗の魅力を知ることができ、興味を持ってくれる可能性が高くなります。
以上が店舗ブログを書く2つの目的です。これらの目的を意識しながら、ブログ記事を執筆してください。
記事作成で守るべき2つの基本ルール

1記事1テーマの法則
ブログを作成する際には、お店に関連する内容を選び、1つの記事には1つのテーマだけを扱うことが重要です。例えば美容室であれば、カットに関する記事はカットのみに絞り、パーマに関する記事はパーマのみに絞って書くべきです。
さらに「カット」の記事でも、「男性のカット」の記事に絞ったり、更には「40歳代の男性に人気のカット」などと更に絞った細分化した記事を書くと効果が高まります。
量より質を重視する
ブログ記事は質と量はどちらが重要か?という意見が分かれるテーマがあります。もちろん可能であれば、質の高い記事をたくさん書く方が良いですが、私たちには時間の制約もあり、それはなかなか難しいことです。
更新頻度が最も大切だと言う人もいます。毎日ブログを書きなさいと言う人もいます。しかし私は店舗ブログでは量よりも質を重要視すべきだと結論付けています。
質の低い記事の数を増やすことよりも、時間が掛かっても良いので、各記事の内容を充実させることを心掛けましょう。質の低い記事が増えるとGoogleは「このホームページには質の低い記事が多いから検索順位を下げよう」と判断します。
質の高いブログ記事を書くことによってSEOの効果を高めるとともに、ユーザーに価値ある情報を提供し、店舗の専門知識と信頼性を強調することができます。
ブログ記事作成の流れ
ブログ記事の書き方には様々な方法がありますが、ここでは私がお勧めする手順を紹介します。いきなり本文を書き始めるのではなく、次のようなステップを踏むことで、質の高いブログ記事を書くことができるでしょう。
記事を作成する際は、まず何について書くかを決めます。店舗側が伝えたいことよりも、ユーザーが知りたい情報は何か?を意識することが重要です。独りよがりにならないように注意しましょう。
テーマが決まったら、記事タイトルを決めます。他の人がどのような内容を書いているかを検索して参考にすることも役立ちます。
記事タイトルに沿った見出し構成を作成します。これにより、記事の構成が明確になり、読者が情報を整理しやすくなります。記事タイトルに沿わないことは書かないようにして、記事タイトルと内容がブレないようにしてください。
見出し構成ができたら、見出しに沿って本文を執筆します。ここでも重要なのは、見出しに沿っていない内容は書かないことです。
以上が、ブログ記事作成の基本的な流れです。これらのステップに沿って記事を作成することで、読みやすく魅力的な記事を作成することができます。次章でそれぞれの項目を詳しく解説します。
記事を書く際のポイント
では上記のブログ記事作成の流れについて、もっと詳しく解説します。
1.テーマの選定
ユーザーのニーズを想像する
ブログ記事を書くとき、まず重要なのは何を伝えたいのかを明確にすることです。その際のキーポイントは「テーマの選定」です。
テーマを決める時に一番重要なのは、ユーザーのニーズを理解することです。ついつい店舗側が伝えたいことを書きたくなりますが、ユーザーが求めているのは何か?について書くことが重要です。例えば悩みの解決や知識の獲得、商品やサービスの詳細な情報やユーザーが得られるメリットなどです。
2.記事タイトルを決める
第一印象を良くする

ユーザーがキーワードで検索をすると、検索結果の一覧が表示されます。ユーザーはまずは記事タイトルを見て自分が見るべきページを判断します。
例えばiPhoneで夜空を綺麗に撮影する方法を探している人がいたとします。「スマホ撮影が上手くなる方法」と「iPhoneで夜空を美しく撮影する5つのコツ」という記事タイトルが並んでいたら、間違いなく後者の記事を読みたくなるはずです。
このように、記事タイトルはユーザーが一番初めに目にする重要な箇所です。人間で例えれば顔や服装などの外見です。第一印象が悪ければユーザーは興味も持たずに無視してしまいます。記事タイトルはファーストコンタクトとして重要なので、しっかりと考えるようにしましょう。
3.見出し構成の作成
最後まで読み進めてもらう
大見出し、中見出し、小見出しを上手く使うことが重要です。記事タイトルがそのページに何が書かれているのかを示唆するように、見出しはその段落に何が書かれているのかを示唆する役割があります。またユーザーがテンポよく読み進めるための手助けにもなります。
見出しだけを読み進めて、記事の内容が何となく理解できるようにすることが大切です。見出しを書かずに文章だけをつらつら書くと、読者は文章の流れやポイントを掴みにくくなってしまいます。
例えば今あなたが読んでいるこの記事の見出し構成は、以下のようになっています。大見出しだけを並べてみます。
- 店舗ブログを書く2つの目的
- 記事作成で守るべき2つの基本ルール
- ブログ記事作成の流れ
- 記事を書く際のポイント
- ブログ記事のSEO対策について
- まとめ
大見出しを読むだけで、この記事に書かれていることが何となく分かると思います。大見出しの構成ができたら必要な中見出し、小見出しを作っていきます。
- 店舗ブログを書く2つの目的
- ホームページのSEO対策効果のアップ
- 商品やサービス、店舗のことを深く知ってもらう
- 記事作成で守るべき2つの基本ルール
- 1記事1テーマの法則
- 量より質を重視する
ユーザーに最後まで読み進めてもらえるように、見出し構成はしっかりと考えましょう。
4.本文の執筆
より伝わる手法を考える
ここからはいよいよ実際に本文を書いていきます。文章の書き方については多くのテクニックがあります。書籍でも数多くのものが出ていますし全てを解説することはできません。ここではその中でも特に重要なポイントだけを解説します。
写真や画像を使う
写真や画像、必要ならば動画も使うことが重要です。SNSで短文に慣れたユーザーは、多くの文字だけの記事だと読みにくく感じるというユーザーも少なくありません。
また、文字よりも画像や動画の方が内容が伝わりやすくなります。解説画像は特に当てはまります。適切に使用することでユーザーも内容の理解がしやすくなったり、アクセントにもなって読みやすくなります。
この時には、できるだけフリー素材は使わずにオリジナルの画像や動画を使うことも重要です。
適切な装飾を使用する
適切に装飾を使用すると以下のようなメリットがあります。
- ユーザーが記事内容を理解しやすくなる
- ユーザーに文章を飽きさせない
例えば箇条書きを使ったり、色付き枠で囲ったり、マーカーを引いたりして読みやすくすることが大切です。「この部分はもっと分かりやすくできないだろうか?」と自身の文章を読み直して、装飾の使用を考えてみましょう。
ただし装飾は必要以上に使用すると、ごちゃごちゃして逆に読みにくくなったりもします。適切に使用するようにしましょう。
専門用語や難しい単語を避け、分かりやすい言葉を使う
専門用語や難しい単語を避け、できるだけシンプルで分かりやすい言葉を使いましょう。記事を読み進めている時に、難しい単語や言い回しがあると、ユーザーは読むのが嫌になって読むのをやめてしまいます。
もしも専門用語や難しい単語を使う場合は、括弧書きや注意書きで簡単な解説を入れるようにすると良いでしょう。
結論を先に書く
ブログ記事の先頭部分には、まずは簡単に結論を書くと言う手法が推奨されています。この記事では以下の部分になります。

結論を先に書くことによって、このブログ記事に書かれている内容が大まかに分かりますので、それがユーザーが求めていた内容だったら、そのまま読み進められることになります。
CTA (Call to Action) の配置
記事の最後には、読者に何をしてほしいのかを明示するCTAを配置します。これをやっていない人が本当に多く、かなり勿体無いと思います。
せっかく最後まで記事を読んでもらったのであれば、次に何をして欲しいのかを明示すべきです。そうしないとユーザーはただ単に記事を読んだだけで満足して離脱していきます。
例えばCTAには以下ようなものがあります。
- 電話をしてほしい→電話発信リンクをつける
- お店に来てほしい→地図の表示、住所の表示
- 商品ページを見てほしい→商品ページへのリンク
- 注文してほしい→注文ボタン
- SNSでシェアしてほしい→SNSシェアボタン
このように、ユーザーが次にやってほしい行動を誘導するのがCTAです。せっかく書いたブログ記事を集客に繋げるためにも、CTAを設置するのを忘れないようにしましょう。
ブログ記事のSEO対策
ユーザー中心のアプローチ
SEO対策とは、多種多様なテクニックや手法からなるものですが、そのすべてを完璧に実践することは困難です。確かに、多くの方法やテクニックが存在し、それらのすべてを取り組むことは難しいかもしれません。
とはいえ、私たちが最も心に留めておくべき核心的なポイントが存在します。
それは、「ユーザーを最優先に考える」こと。Googleもこの考えを行動指針としています。つまり、ユーザーにとって価値のある記事を提供すること自体が、最も実効性のあるSEO対策と言えるのです。
この記事の中で紹介した方法、たとえば魅力的なタイトルの選び方や、適切な画像の活用法など、すべてはユーザーに良質な情報を提供するための手段です。その結果として、SEO対策も自然と効果を発揮するのです。
SEOの基本は、ユーザビリティ、つまり「ユーザーの満足度」を最大化することにあります。細部のテクニックを追い求める前に、まずはユーザーに役立つ記事の作成を目指しましょう。
まとめ
ブログはただの日記や記録ではありません。それはあなたの店舗の魅力を伝え、集客の力強いツールとなる可能性があります。初心者でも簡単に取り組める記事の書き方の基本や、店舗ブログの重要ポイント、そしてブログとSEOの相乗効果についても分かってらえたと思います。
この記事でいろいろと解説しましたが、「考えすぎて何も書けない。」というのが一番良くありません。知識だけでは終わらせずに実際に行動に移し、ここで学んだ知識を活用して欲しいと思います。どんなに文章を書くのが得意な人でも、100点満点の記事は書けません。完璧を求めずに、今の自分にできる限りのことで書いてみましょう。
お勧めの書籍紹介
質の高いブログ記事の書き方についてもっと知りたい方は、以下の書籍がお勧めです。主にアフィリエイトブログの作り方について書かれていますが、店舗ブログにも役に立つことが多く解説されています。