来店型ビジネスをしているお店は、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の運用は必須です。Googleビジネスプロフィールは、無料で使える強力な集客ツールです。
Googleビジネスプロフィールとは?
Googleの様々なサービス上で、登録した店舗情報が表示されます。その中でも主にGoogleマップとGoogle検索で表示されます。
屋号はもちろん、またはサービス名や商品名で Google検索やGoogleマップで検索すると、 企業・店舗の基本情報・写真・地図等が表示されます。
Googleビジネスプロフィールは、それらの情報を登録・管理できるサービスです。 Google検索結果やGoogleマップに、無料で最新のビジネス情報を掲載できます。
うちの店はGoogleマップに載っているから大丈夫…は危険
「うちの店はGoogleマップに載ってるから大丈夫!」
そう安心している店舗経営者の方も多いようです。しかしGoogleビジネスプロフィールは、ここ数年で目覚ましく進歩しました。そして今も常に新機能が追加されています。
2005年に登場したGoogleビジネスプロフィールの前身であるGoogleローカルビジネスセンターの頃は、店舗名や住所、連絡先など基本的な情報しか表示できませんでした。それはPCで利用できるゼンリン地図といった位置づけでした。
しかし今のGoogleビジネスプロフィールでは、実に様々な情報をお客様に知らせる事ができるようになっています。その一例を紹介します。
- 店舗の基本情報
- 写真、動画
- メニュー
- 商品
- 投稿(最新情報、お知らせ、イベント、クーポン)
- 口コミ、口コミ返信
- ホームページへの誘導
- 簡易ホームページ作成
- 1:1メッセージ(LINEのようなもの)
- 特別営業時間の設定
これら以外にもまだまだあります。そしてこれらの機能のほとんどは…
オーナー申請をしなければ使う事ができません!
自分のお店がGoogleマップにただ掲載されているだけでは、Googleビジネスプロフィールの機能の1割も活用ができていないのです。
Googleビジネスプロフィールへの流入経路
Googleビジネスプロフィールは、GoogleマップとGoogle検索からの流入が主な経路となります。これらの経路は、ビジネスの種類やユーザーの検索行動によって異なる特性を持ちます。
7.1 Googleマップからの流入
特に飲食店などのローカルビジネスでは、Googleマップからの流入が多く見られます。
ユーザーは、「近くのラーメン屋」や「カフェ 〇〇市」などといったキーワードでGoogleマップを利用し、その結果として表示されるビジネスプロフィールを見て店舗を選びます。
7.2 Google検索からの流入
整体院や自動車修理屋などのサービス業では、Google検索からの流入が多い傾向にあります。
ユーザーは、「腰痛治療」や「ぎっくり腰」、「車 傷 修理」などといったキーワードでGoogle検索を行います。そして、検索結果に表示される近くのビジネスプロフィールを見て店舗を選びます。
流入経路を意識する
これらの流入経路を理解することで、どのようなキーワードで自分のビジネスを見つけてもらいたいか、また、どのような情報をGoogleビジネスプロフィールに掲載すべきかが見えてきます。
例えば飲食店であれば、「個室」「飲み放題メニュー」などのキーワードを意識した情報を掲載すると良いでしょう。また、整体院では、「ぎっくり腰」「坐骨神経痛」「痛くない施術」などのユーザーが求める情報を掲載すると良いでしょう。
Googleビジネスプロフィールを真っ先にやらなければいけない6つの理由
来店型の店舗のWeb集客を考えるなら、まず真っ先にGoogleビジネスプロフィールをやるべきです。それには6つの理由があります。
- Google検索で、優先的に表示される可能性がある
- Googleマップでお店を探す人の増加
- しっかり運用することで、検索キーワードが増え露出が増える
- 特別営業時間の設定ができる
- 最新情報の投稿やイベントなどの告知ができる
- クチコミに返信ができる
ではそれぞれについて解説します。
1.Google検索で優先的に表示される
例えば、「自動車修理屋」というキーワードで検索を行うと、かつては「自動車修理屋とは?」や「自動車修理屋の上手な選び方」といった情報提供型のコンテンツが主に表示されていました。
しかし、現在ではGoogleマップ上の店舗一覧が先に表示されることが増えています。
これが何を意味するのでしょうか?
店舗ホームページ作成に時間やお金をかけてSEO対策をした結果、検索順位で1位になったとしても、それよりも先にGoogleマップ上の店舗が表示されてしまうのです。
飲食店関係では、食べログやぐるなびなどの大手ポータルサイトよりも先に、Googleマイビジネスの店舗が表示されてしまうのです。
このようにGoogleビジネスプロフィールの情報は、Google検索で優先的に表示されやすくなっています。
2.Googleマップでお店を探す人の増加
スマホのマップアプリは、GoogleマップとYahoo地図とApple純正マップの3つがシェア争いをしています。
この中で抜きん出ているのがGoogleマップです。使いやすさ、機能の豊富さ、情報量の多さなど、他のマップアプリでは追いつけていないのが現状です。
そんな便利なGoogleマップですので、利用者もかなり増えています。
Googleマップで行きたい飲食店や旅行先を調べたりできますし、地域のイベントなども調べることができます。電車の時刻表や乗換案内も簡単に調べられます。
以前のように、飲食店を探すのは飲食系のアプリを使用し、旅行先や観光名所を調べたいときは旅行アプリ、電車の時刻等を調べるときは路線系アプリ…と、いろいろ使い分けなくてもGoogleマップアプリひとつで完結してしまうのです。
3.しっかり運用することで、検索キーワードが増えて露出が増える
例えば居酒屋さんで、「居酒屋 〇〇市」と検索して表示されるのは当たり前です。しかしGoogleビジネスプロフィールを上手く運用することで、「二次会 飲み屋」「個室 居酒屋 〇〇市」などといった、様々な検索キーワードで表示されるようになります。SEO対策で言うロングテール対策ですね。
しかもそのキーワードで、Googleマイビジネス内に対象のお店が一つだけの時には、どーん!と一店舗だけが表示されるという特典もあります!
このように検索キーワードを増やすためには、放っておいてはほぼ無理です。しっかり運用することで可能になります。
4.特別営業時間の設定ができる
祝祭日、ゴールデンウイーク、お盆や正月など、通常の営業時間と変わる日は、特別営業時間を設定するのは必須です。
「Googleマップで営業中となっていたから行ったら休みだった!」という経験は、あなたにもあるのではないでしょうか?
以下のGoogleマップへの口コミは、知人のお店に書き込まれたものです。
そのお店に状況を聞くと、たまたま水曜日を臨時休業したとのことでした。しかしわざわざ足を運んだお客様にとっては、お店に対して怒りが湧くのも仕方がありません。
次に紹介するのは、2つのお店のゴールデンウイーク時のGoogleマップでの表示です。
特別営業時間を未設定
特別営業時間を設定済み
祝祭日などには、Googleが勝手に「営業時間は変わる可能性があります」と表示します。これは「この日は開いてるか閉まってるか分からないよ」という意味にもなります。そんな店にわざわざ行くのはリスクでしかありませんよね。休みかもしれないお店より、営業していると分かるお店に行きたいと思うはずです。
店舗側はお客様のためにも、特別営業時間の設定は絶対にやるべきことです。
5.最新情報の投稿やイベントなどの告知ができる
最新の情報を投稿することで、店舗の様々な情報を伝えてアピールすることができます。
投稿例
- お店の情報
- スタッフの情報
- 本日のおすすめメニューの告知
- 動画でスタッフからの挨拶
- 動画でお店や商品・サービスの案内
- ブログ更新のお知らせ
- ホームページ更新のお知らせ
など、アイデア次第でさまざまな使い方が考えられます。リンクボタンを貼れますので、効率的にホームページやブログ記事へ誘導することができます。
6.クチコミに返信ができる
顧客からのクチコミに返信を書くことは、クチコミをしてくれた顧客に対してはもちろんですが、返信を読んだ別のユーザーに対しても非常に有益です。
- 顧客関係の強化: クチコミへの返信は、店舗と顧客との関係を強化する絶好の機会です。顧客が感じたことを認識し、感謝の意を示すことで、顧客との信頼関係を築くことができます。
- オンライン評判の管理: クチコミへの返信は、店舗の評判を向上させる効果があります。ポジティブなクチコミに感謝し、ネガティブなクチコミに対しては適切に対応することで、それを読んだ他のユーザーに対して、良い印象を与えることができます。
クチコミ返信に関する詳しい解説は下記をご覧ください。
Googleビジネスプロフィール活用のポイントは3つ
Googleビジネスプロフィールを活用するポイントは大きく分けると3つです。ホームページ運用やブログ運用などに比べれば、労力はそれほどありません。しかし業種によっては効果は抜群です。
1.初期設定を詳細にやる
ほとんどの店舗で初期設定をきっちりとやっていません。また設定できる項目は時々追加されています。初期設定をきっちりとやることでユーザーへのアプローチ項目が増えますし、Googleの評価も上がります。
初期設定の方法は以下の記事で解説しています。
2.必要な対応をする
必要な対応とは、口コミがあったときに返信をしたり、通常と営業形態が変わる時に特別営業時間を設定したりします。チャットでの問い合わせがあったらその返信も必要です。詳細は近日中に記事にまとめて公開します。
3.定期的に投稿をする
Googleビジネスプロフィールには投稿機能があります。投稿できる内容は、
- 最新情報
- イベント
- 特典
- 写真
などがあります。詳細は近日中にまとめて公開します。
まとめ
Google検索では、一般の店舗Webサイトや各ポータルサイトよりも優先して表示されやすいのが、Googleビジネスプロフィールの情報です。
そしてGoogleマップの利用者も増え、店舗情報が見られる機会も増えました。しかしせっかく見られたとしても店舗の魅力が伝わらないビジネス情報でしたら、お客様は別のライバル店に行くことになるでしょう。
Googleビジネスプロフィールは、ビジネスの可視性を高め、顧客とのコミュニケーションを強化するための強力なツールです。初期設定をしっかりと行い、定期的な投稿や口コミへの返信などの運用を続けることで、その効果を最大限に引き出すことができます。さらに、ホームページやブログへの誘導も可能になります。この解説ページが、あなたのビジネスの成功に役立つことを願っています。